昔こんな映画だか小説だかがありましたね。
今日は上長から「背中」に関してのコメントをもらい、
思うことがあったので書いてみる。
「もっとさ、君も部下のみんなに背中で語ってごらんよ!」
まぁこんなコメントだった。
余計なお世話である。
というかオレの背中で何を語れというのか。
背中は喋らんよ。
上長との電話が終わり、話の内容を咀嚼しているとふと父の背中を思い出した。
とある商社の技術屋として入社し、突然営業部へと転勤させられる。
本人曰く「好きじゃない」仕事だったらしいが、
その後はめきめきと頭角を現し、取締役まで駆け上がっていった。
でも家の中では突然英語で話し始めたり、かと思えばタガログ語で電話してたり。
不気味だった。4ヶ国語を操る化け物だった。
平日は僕が起きるより早く出社し、僕が寝た後に帰宅する。
土曜日も自分の書斎にこもってPC前でタバコの煙をくゆらせ、
傍らに置いた彼のお気に入りのマグカップを持ちながら常に難しい顔をしていた。
スーパー企業戦士ってやつだ。
たまの休日は父と秋葉原に出かけたり、
家でPCを分解してみたり。オーバークロックに失敗して7万のCPU飛ばしたり。
かと思えば農作業でハッスルしてたり。(実家は兼業農家なのだ)
そんな背中を見て得たものは…
「オレが仕事してりゃ家庭はなんとかなるから黙って見てろ。」
「休日はオレと一緒に遊べ。オレを退屈させるんじゃない。でも楽しいだろ?」
てなところだろうか。
よくわからん男だった。すごいのはよくわかったけど。
背中ねぇ…。
浪漫かなぁ。効率はすごく悪そうだけど。
あ、上長はとてもいい人です。ホントに。文句が言いたい訳じゃないです。
本当です。